封神演义全200回(日本安能务版封神演义)

分宮楼に掛けられた雲中子の宝剣が灰になると、生えかけていた妲妃の尻っ尾は、あっという間に消えた。すると妲妃は、たちまち精気を取り戻す。そして一旦は鎮まった妖気が、再び、内宮から立ち昇つた。

挂在分宫楼上的云中子的宝剑化为灰烬后,快要长出来的妲妃的尾巴一下子就消失了。妲妃的元气在顷刻间恢复。就这样,暂时被镇压下的妖气,又再次从内宫中升了起来。

天台官の杜元銑は、すぐそれに気づく。朝廷にあって卜官を監督しながら、星辰、陰陽、五行(木火水金土)の推移を観察して、吉凶を判断するのが天台官の務めである。実は、妲妃が寿仙宮に入るとすぐ、妖気が内宮から立ち昇るのを杜元銑は観察した。しかし、それが妲妃に由来していたとは気づかない。妖気を鎮圧することも、天台官の職務であった。それゆえ、正体不明のまま、妖気を言い立てるわけにはいかない。

天台官杜元铣马上意识到了这一点。天台官的职责,是在朝廷中监督卜官的同时,观察星辰、阴阳、五行(木火水金土)的推移,进而判断吉凶。其实,在妲妃一进入寿仙宫后,杜元铣就观察到妖气从内宫中升起了。然而,他不知道妖气来源于妲妃。镇压妖气也是天台官的职责。因此,他不能在不明不白的情况下将内宫有妖气的情况说出来。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(1)

杜元铣的原型应该是周宣王的大夫杜伯,作为忠臣的形象挡不住人心的堕落。

しかし雲中子の宝剣のおかげで、いまや、その正体は明らかである。だから、再び妖気の立ち昇るのを観察すると、杜元銑は、ためらわずに報告の奏章を書いた。あえて、それに諫言を書き加える。

不过,在云中子的宝剑的帮助下,妖气的真面目现已昭然若揭了。所以,在观察到妖气再次升起后,杜元铣就毫不犹豫地写了封奏章。在报告此事的同时,他还特意加上了若干谏言。

そして翌朝、それを六間殿の文書房に提出した。だが考えてみれば、奏章を提出しても、紂王が出殿しなければ、何の役にも立たない。たまたま文書房に宰相の商容がいた。杜元銑が、自分の奏章の中味を話して、処理を依頼する。揃って紂王に拝謁し、面奏しようということになった。

第二天早上,他在六间殿的文书房里交上了那封奏章。不过,仔细想想,就算他提交了奏章也是无济于事的。要知道,如今纣王并不会出殿。碰巧,他在文书房里遇到了宰相商容。杜元铣向商容谈了谈自己奏章中的内容,并请他妥善处理这件事。商容则决定与杜元铣一齐谒见纣王,向纣王当面启奏。

二人は六間殿を出て、分宮楼を通り、内殿に進む。それを内殿の警護官が見咎めた。

两人走出六间殿,经过分宫楼,进入了内殿。内殿的警卫官责备了他们。

「宰相!ここは内廷でござるぞ。宰相といえども、外臣が濫りに足を踏み入れてはなりませぬ」

“宰相!这里是内廷!外臣,就算是宰相,也不能滥足踏入此地啊!”

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(2)

商容其实是个很特殊的人物,他可能是太上老君抑合广成子的化身。但封神原著就没表现出来。

「よけいな口をきくでない。そんなことを知らないオレか。忘れるほど、まだぼけたわけでもない」と商容は取り合わずに、寿仙宫へ進む。

“不要多嘴!你以为我不懂规矩吗?我还没有傻到忘记这件事!”商容没有理会警卫官的提醒,带着杜元铣直接进了寿仙宫。

「商容は三代の元老だ。構わずに通せ」と紂王の声がかかった。二人は寿仙宮の前庭の丹墀の前に平伏する。

“商容是三代元老。让他进来吧。”纣王的声音响了起来。两人急忙平伏在寿仙宫前庭的丹墀之前。

「なにか緊急な上奏でもあったのか?」と紂王が隠やかに声をかけた。

“有什么紧急的事情要上奏吗?”纣王的声音隐隐约约地传来了。

「実は昨夜、天台官杜元銑が天体を観察したところ、妖気を認めた由にございます。元銑は三世の老臣で、陛下の股肱でございますので、妖気が災難を招くを坐視できず、奏章を書き上げました。しかし陛下は外殿に出駕されず、朝廷も設けられないゆえ、聖覧に供することは出来ません。そこで面奏のため帯同いたしました。奏本をご覧下されますよう、お願い申し上げます」と杜元銑の奏本を差し出す。紂王は、黙ってそれに目を通した。

“事实上,昨夜天台官杜元铣在观察天体时发现了妖气的存在。元铣是三世老臣,陛下的股肱。他无法坐视妖气将要招来的灾难。于是,他连夜写了一封奏章。然而,陛下近来没有驾临过外殿,故朝廷也未有开设。如此一来,这封奏章也难以得供圣览。因此,臣决定和他一起来寿仙宫,当面向您启奏这件事。还请您看一下奏本吧。”商容交出了杜元铣的奏本。纣王默默地看了一遍。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(3)

司天监的地位其实堪比西方国家的神官,但安能务没有意识到,并把他翻译成”天台官“。

——天台執掌司杜元銑、保国安民のため、邪魅を除き、もって宗社を安んじられんことを奏上いたします。臣元銑、昨夜、天体を観察しましたところ、不祥な怪霧が漂い、惨気が、内殿を囲繞して、妖光が寿仙宮より立ち昇るのを認めました。その妖気は、雲中子の宝剣が焼かれた後に、再び発生したものでございます。妖気は日増しに強くなり、やがて、計るべからざる災難を引き起こすもので、それが北斗に達するようになれば、もはや、手はつけられません。臣ひそかに思いまするに、妖気が立ちこめ始めたのは、蘇護が貴人を内宮に進めた日からでございます。そして災害はすでに起きている、と陛下はお気づきではないでしょうか。そのとき以来、陛下は外殿に出駕なさらず、朝廷で書類は塵をかぶり、政殿の庭に百草が芽をふき、丹墀には苔が生えております。朝政の停滞は乱の本で、百官は途方にくれて、なす術もございません。いまや、雲が太陽を蔽うように、君臣の間は何者かに遮られております。どうか、その雲を払い、妖魅を除き、朝臣が天顔を拝することが出来るようにして下さい。それに過度の歓楽は玉体にも障ります。ご報告かたがたあえて諫言を呈しましたが、お聞き届けくだされば、死して悔いもございません——

——天台执掌司杜元铣,为保国安民,靖魅除邪,以安宗社,特具疏奏上:臣元铣,昨夜在观察天体之时,见怪雾不祥,惨气绕于内殿,妖光自寿仙宫升起。这股妖气是在云中子的宝剑被焚毁之后再次产生的。妖气日渐强大,最终必会引发难以估计的灾难。要是等到它冲霄贯斗之时,我们就再也无能为力了。臣时常暗想,自苏护将贵人荐入内宫之后,妖气就开始弥漫了。更重要的是,灾害已然发生了。不知陛下有没有注意到?自贵人入宫以来,陛下再也没有驾临过外殿,就连朝廷的文件上都堆满了灰尘。政殿内百草生芽,丹墀前苔痕长绿。朝政之停滞,乃是天下祸乱之本,可文武百官却对此束手无策。陛下,君臣不会,就如乌云蔽日。请陛下拂去乌云,剪除妖魅,使朝臣得拜天颜。再者,过度的欢乐也对玉体有碍。在报告之余,臣特冒死呈上谏言。若陛下能听臣一言,则臣死而无憾矣——

紂王は読みながら心にうなずく。そしてしばらく黙っていた。そこへ妲妃が近づく。紂王は奏章を妲妃に読ませた。妲妃は読み了えて、頰を紅潮させる。柳眉が逆立った。

纣王边读边暗自点头。然后,他沉默了一段时间。这时,妲妃走了过来。纣王将奏章交给妲妃一读。读完奏章后,妲妃颊泛红潮,柳眉逆立。

「陛下、天台官は雲中子の一味に相違ありません。あらぬ妖言を撒き散らして聖聡を惑わし、万民を恐怖と不安にかり立てて、国家を混乱に陥し入れようと企らむ、不逞の輩でございます。無稽の言を弄ぶ者を、生かしておいてはなりません。容赦なく処刑するのが、天下のご政道かと存じます」

“陛下,天台官一定是云中子的同伙!他散布妖言,蛊惑圣聪,妄图使万民恐惧不安,最终令国家陷入混乱!绝不能让这种玩弄无稽之言的不法狂徒继续活在世上了!杀无赦!方能让天下太平!”

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(4)

现在这个世间,洗白罪人已经是一种”政治正确“了。

紂王は、妲妃の剣幕にたじろぐ。むげに、その言を斥けることは出来ないと考えた。紂王の頭の中で、いきなり是非が入れ替る。

纣王被妲妃的气势慑服了。他觉得自己无法反驳这番话。于是,纣王脑海中的是非突然颠倒了。

「杜元銑を梟首にせよ。妖言を吐く者への見せしめとするのだ」

“将杜元铣枭首示众!给那些乱吐妖言的人看看!”

それには当の杜元銑よりも、商容が慌てた。泡をくって命乞いを始める。しかし、二人は即刻退去を命じられた。追っかけるように、聖旨が下る。

当时,商容比杜元铣还要着急。他吐沫横飞,拼命地向纣王乞求,希望他能收回成命。然而,两人被命令立即离开。与此同时,圣旨也如影随形般地降临了。

——杜元銑は妖言を吐いて衆を惑わそうとした。よって梟首に処し、もって国法を正す——

——杜元铣妖言惑众!特将其枭首示众,以正国法!——

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(5)

”枭首“这种酷刑来源自传说中的”枭“食母,是把人头砍下挂在长竿之上。

聖旨は絕对である。杜元銑は即刻逮捕されて、午門の外に連行された。たまたま午門で、上大夫の梅伯と出くわす。

圣旨是绝对的。杜元铣被立刻逮捕,押到午门之外。在午门,他遇到了上大夫梅伯。

「これは、どうしたことか。天台官は、なんの罪を犯したのじゃ?」

“这是怎么一回事?天台官究竟犯了什么罪?”

「梅大夫、これが数十年の忠勤を励んだ者の、なれの果てでございます」と杜元銑は、事の次第を話す。護送官は、杜元銑をせき立てた。梅伯は声を張り上げて、護送官に命ずる。

“梅大夫,一个数十年励于忠勤的大臣,竟得到了这样的下场!” 杜元铣将事情的原委告知梅伯。护送官不停地催促杜元铣。梅伯提高嗓门,向护送官命令道:

「六間殿に連れ戻せ!ただちに無罪放免を上奏して参る」

“带他回六间殿去!我会立刻上奏,还他一个清白!”

しかし、護送官は取り合わなかった。九竜橋を渡って、商容が午門に近づく。梅伯は両手を腰に支えて、商容に詰め寄った。遠慮も会釈もない。

但是,护送官并没有理睬梅伯。此时,商容经过九龙桥,向午门行去。梅伯两手叉腰,向商容步步进逼而来。他毫不客气地说出了自己的质疑。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(6)

梅伯其实是商王一族,被封于梅地,故名。但原著也没注意到这一点。

「宰相!わが身が可愛くて、天台官を見殺しにしたのですか。宰相の役目は、陰陽を調和して奸者を斬り、佞者を誅して賢者を挙げ、能者を進めて政道を正す。君正しければ口を閉ざし、君正しからざれば死を賭して諫言することですぞ。目の前で、忠良な朝臣が殺されるのを、坐視するとはなにごとですか。生を貪り死を懼れて、功名を水泡に帰したくない、というのなら宰相をお辞めなさい。この梅伯、死を賭して天台官の赦免を面奏して参ります。ご同道を願いたい」

“宰相!你是不是因为爱惜自身,才对天台官见死不救?宰相的职责,就是调和阴阳,斩奸诛佞,举贤进能,匡扶政道。若君正,你自可闭口不言;可若君不正,你就应赌上性命,以死谏言。商容,坐看一个忠臣在你面前被杀,是什么感觉?如果你贪生怕死,不想功名富贵化为泡影的话,就请你立刻辞去宰相的职务。无论如何,我梅伯都愿赌上性命,面君参奏,力争让天台官得到赦免。不知你愿不愿意和我同行?”

唇をかみしめて聞いていた商容は、黙って踵をかえす。梅伯と肩を並べて、再び寿仙宮に姿を現わした。

商容一边咬着嘴唇,一边听着梅伯对他的斥责。他默默地转过身去,与梅伯并肩而行,再次来到了寿仙宫。

またか、と紂王は機嫌が悪かったが、それでも、二人を前庭に通す。

又来了!纣王的心情很不好。尽管如此,他还是让两人从前庭进来了。

「陛下!杜元銑は一体いかなる罪を犯して国法に触れ、死を賜わったのでございますか?」と梅伯は、いきなり口をきった。しかし、意外にも紂王は、隠やかである。

“陛下!杜元铣到底触及到哪条国法?犯下了什么罪过?竟然要被赐死?”梅伯突然开口质疑纣王。出乎意料的是,纣王的神情很温和。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(7)

梅姓始祖:梅伯

「杜元銑は、道士(雲中子)と共謀して、架空の妖言を捏造し、軍民を動揺させて朝政を惑乱し、朝廷を汚辱した。天台官の地位にある者が、妖魅が内宮にいる、と詐り言い立てて、君主を欺いた罪は赦されない。それゆえ、法に照らして誅することにした。ゆえなく梟首の聖旨を出したのではない」

“杜元铣与道士(云中子)共谋,架捏妖言,动摇军民,惑乱朝政,污辱朝廷。身为天台官的他,竟然欺骗君主,谎称内宫里有妖魅。这样的罪行是不可饶恕的。因此,朕决定将他依法诛杀。两位爱卿,朕是不会平白无故地下达这道将人枭首示众的圣旨的。”

聞きようでは、それは「釈明」である。そのような紂王の言葉に、商容は希望を抱いた。聖旨は出したものの、紂王の心は釈然としていない。ならば、助命の望みはある、と商容は考えた。

这话听起来像是纣王的“解释”。事实上,纣王的话让商容对他还抱有希望。圣旨虽已下达,但纣王的心却已经释然了。如此一来,杜元铣就有望得救了!商容这般想道。

さて、どう切り込むかで、商容は言葉を選ぶ。しかし、梅伯が先に口を出した。

然而,还没等商容想好如何切入正题,梅伯就抢先开口了。

「臣の聞き及ぶところでは、昔の聖王は、天に応じて人にしたがい、言を文臣に聴いて、計を武将に謀り、毎日、朝廷を設けて治国安民の法を協議し、讒言を去り色を避けて、ともに太平を楽しまれた、と申します。つい最近までの陛下はまさに、そのような聖君でございました。そのころの陛下なら、杜元銑を殺されるようなことは、決してありますまい。杜元銑は先王の臣で、忠良な士でございます。先王の臣を、ましてや忠良な士を殺してはなりません。陛下!蘇美人の言に惑わされては、国家が傾きます。どうか杜元銑をお赦し下され、もって文武百官に聖徳をお示し下さい。伏してお願い申し上げます」

“据臣所闻,昔日圣王治国,应天顺人;言听于文臣,计谋于武将,日设一朝,共议治国安民之法;去谗避色,共享太平之乐。直到最近,陛下也还是那样的圣君。那时的陛下是绝不会杀害杜元铣的。杜元铣是先王之臣,忠良义士。陛下!您不能杀害先王之臣!更不能杀害对您忠心耿耿的大臣!若您被苏美人之言所迷惑,国家倾覆的日子就不远了!请陛下赦免杜元铣,以此向文武百官昭示您的圣德。臣伏请申上。”

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(8)

对于商朝的大臣来说,纣王已经被妲已控制了。

紂王は耳を傾けなら、心が動揺する。その激動の色を見て、これはいけない、と妲妃が紂王の袖を引っ張った。妖術をかけたのである。紂王の目、たちまち怪しげな光を放った。

纣王侧耳倾听,内心逐渐动摇了。这可不行!眼见天子神色激动,妲妃急忙扯了扯纣王的衣袖。这是一种妖术。纣王的双目在一瞬间发出了奇怪的光芒。

「梅伯!内外をわきまえず、濫りに内宫に侵入した罪は赦しがたい。汝もまた、あのエセ道士の一党であろう。本来なら、杜元銑と同罪に処するところだ。しかし、これまでの忠勤と功労に免じて、罪は問わない。ただし、本日限り上大夫の職を免ずる。しかも永久に再登用しない」と紂王は冷たく言いわたす。梅伯が、やにわに立ちあがった。紂王を睨みつけ、右手をあげて、人差指で紂王を指差す。そして声を張り上げた。

“梅伯!你不分内外,滥闯内宫。这样的罪行是不可饶恕的。你也是那个假道士的同党吧。本来,你应与杜元铣同罪处死。看在你迄今为止的忠勤和功劳上,朕就不问你的罪了。不过,朕会在今日免去你上大夫的职位。而且,你永远都不会再被起用了。”纣王冷漠地说道。梅伯忽然站起,怒视着纣王。他举起右手,用食指直指纣王,厉声大骂道:

「昏君!乱心されたのか。妲妃の言に従い、君臣の義を破って杜元銑を斬るのは、朝歌の万民を斬り捨てるようなもので、自殺行為ですぞ。この梅伯にとって、上大夫の地位は灰塵のように軽いものだ。失って惜しいとは思わない。ただ、成湯以来数百年の天下が、昏君の手で崩れ去るを見るに忍びないまでだ。聞太師いまだ北征の途上にあるというのに、朝政をかえりみず、万事を混乱に任せて、讒言に惑い、左右に蔽い操られて、妲妃と深宮に籠もり、日夜荒淫に耽るとは、なんたるザマだ。あきれ果てて物も言えぬ。が、言えぬでは死して先君に合わせる顔もない。だから……」と梅伯は、さらに続けようとした。それを紂王はさえぎる。

“昏君!你怕不是疯了吧?你妄听妲妃之言,擅破君臣大义!今日你斩了杜元铣,明日朝歌的万民就会被你杀光!这怕不是自杀行为吧!对我梅伯来说,上大夫之位轻如灰尘!就算失去,又有什么可惜的!但是,自成汤以来,这天下已有数百年了!我绝不能让它崩在昏君的手里!闻太师明明还在北征的途中,你却不顾朝政,让万事陷于混乱!不仅如此,你还被谗言所迷惑,任由左右佞臣蒙蔽操纵!现如今,贪花好色的你,居然躲在深宫,与妲妃日夜荒淫!真是不可思议啊!我对你已经无话可说了!可我要是不说的话,死后就没脸见先君了!所以……” 梅伯还想继续说下去,纣王却打断了他。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(9)

妲已也算是中国历史上的一个发明家,有说筷子就是她的发明

「この賊臣を召し取り、金瓜(衛士が手に持った武器)で頭を叩き割れ」と金瓜の士に命じた。しかし妲妃が、横から待ったをかける。

“将这个贼臣拖走!用金瓜(卫士手中的武器)敲碎他的头!” 纣王对金瓜之士下达了命令,可妲妃却要他们暂时停手。

「人臣が君前で立ち上がり、眉を逆さに目を吊り上げて、主君を面罵するのは大逆非道というものでございます。その罪は、たんに一命で償えるものではございません。刑具を用いて、地獄のように責め殺すべきです。そうでもしなければ、今後も内宮に闖入して、奸言邪説を並べ立てる者は絶えません。梅伯を見せしめに使ってはいかがと存じます。取りあえず獄舎に繫ぎおき下さい。刑具については名案がございます」

“身为人臣,竟敢立于君前,逆眉吊目,面骂主君,真是大逆不道啊!这种罪过,又岂能以死赎之?应该用地狱般的刑具将他折磨致死才对!如果不那样做的话,今后还会有很多人闯入内宫,向您提出各种奸言邪说的!陛下,不如拿梅伯来杀鸡儆猴,如何?请先将他关在狱中吧!至于刑具,我倒有个好主意!”

「梅伯を囹圄に繫げ。杜元銑の刑は、ただちに執行せよ」と紂王は改めて命じた。平伏していた商容の目から涙が滴り落ちる。その商容の存在も忘れて、紂王は妲妃の「名案」に耳を傾けた。それを盗み聞く余裕すら、商容にはない。

“且将梅伯禁于囹圄!杜元铣的刑罚,立即执行!”纣王再次下达了命令。商容跪在地上。泪水从他的眼中滴落。此时,纣王已忘记了商容的存在,正倾耳细听妲妃的“好主意”呢。可商容却已没有多余的精力去偷听了。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(10)

漫画版的梅伯

「あの英明な若君が、なぜ、こうも暴虐非道な昏君になり果てたのか?」と商容は心につぶやきながら、さらに泣く。

“这个英明的幼主,怎么会变成如此暴虐无道的昏君?”商容一边自言自语,一边哭得更厉害了。

「商の天下が崩れ落ちるのは明らかだ。しかも自分の力では、もはや、どうすることも出来ない。坐して王朝の崩壊を見るよりは、身を退こう」と商容は肚を決めた。

“显而易见,商的天下即将崩溃。仅靠我自己的力量,已经无力回天了。与其坐视王朝崩溃,还不如抽身而退。”就这样,商容下定了决心。

「陛下!」と商容は、妲妃の話に、聞き入る紂王に呼びかけた。

“陛下!”纣王正全神贯注地听着妲妃的话,商容却突然叫住了他。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(11)

漫画版封神

「泰山は相も変わらず頂上に雲を抱き、黄河は今日も滔々と流れております。しかし老臣は、衰え朽ちました。もはや宰相の重任には堪えられず、老いぼれて物事を顚倒し、陛下に罪を受けることを懼れます。臣は三代に仕えて、宰相の座をけがして参りました。為すなくして禄を食んだことを愧じております。幸いにも陛下の罷免を免れましたが、老殘の身は、もはや使い物にはなりません。余年を光天の下(聖徳輝く大地)で、のんびり暮らしたいと存じます。どうか、老臣に帰田をお許し下さるよう、お願い申し上げます」

“泰山之巅,自古就云雾缭绕;黄河之滨,至今仍滔滔不绝。然而,老臣衰朽,难再堪宰相之重任,恐颠倒物事,让陛下受罪。臣侍奉三代,早已玷污了宰相的宝座。尸位素餐数年,让臣实在是羞愧不已。幸好,陛下未有即赐罢免。不过,臣的老残之躯也难堪大用了。望陛下许臣放归田里,使臣得以在光天之下(圣徳闪耀的大地)安享余年。老臣商容,伏愿申上。”

「なに、卿はいまだに矍鑠としているではないか。まだ辞めることはないのじゃが、たしかに宰相の職は骨が折れる。永年の殷勤ご苦労であった。」

“什么?!卿现在不是还很矍铄吗?不至于要辞职吧?不过,宰相一职确实很麻烦。多年殷勤,真是辛苦卿了。”

紂王は簡単に許す。そして、さっそく左右にその処置を命じた。

纣王简单地答应了商容的请求。然后,他立刻命左右安排起了商容的退休待遇。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(12)

漫画版封神

「却任する宰相の栄帰には、文武二官を特使に任じ、帰着するまで宰相の礼をもって、国許まで送り、地方官には、その寓居に随時伺候すべしと沙汰せよ」と一応の礼を尽くしながら、しかも、追い立てるかのような態度である。その意味を呑みこんで、商容は悄然と内宮を出た。

“宰相却任,荣归故里。任文武二官为特使,以宰相之礼送其许国,直至归着为止。在其寓居之时,地方官员应常往拜访,随时伺候。”纣王对商容尽了应有的礼数,却又像是在赶他走一样。商容咽下了这枚苦果,悄然离开了内宫。

翌日、商容は早々に朝歌を離れる。朝政は混乱を極めていたから、特に引き継ぎをやるほどのこともない。文武百官は、送別のため十里離れた長亭に集まっていた。武成王はもとより、比干、箕子、微子、微子啓、微子衍ら皇族の姿も見える。

次日,商容早早地离开了朝歌。由于朝政极其混乱,他现在已经无事可做了。为了送别商容,文武百官在十里之外的长亭处聚集。除武成王外,商容还看到了许多皇族成员,包括比干、箕子、微子、微子启、微子衍等人。

商容が馬から下りると、皇族たちが取り囲むようにして集まった。比干が言う。

商容下马时,那些皇亲贵胄都围在了他的身边。比干开口道:

「宰相!あなたは国家の元老ですよ。却任帰田とは、要するに商朝の社稷(国家と朝廷)を見捨てて立ち去ることではありませんか。それは酷い仕打ち、というものです。殘されたわれわれは、どうすればよろしいのでしょうか」

“宰相!你是国家的元老啊!为何要抛弃商朝的社稷(国家和朝廷),离开朝歌,却任归田呢?!你怎么能下得了这样的毒手啊?你这一走,我们又该如何是好呢?”

これは恨み言である。商容は、声をあげて泣いた。

这是群臣对商容的埋怨。商容听后,不由得放声大哭起来。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(13)

炮烙,按史书上的记载是在铜柱上涂满油脂,然后让人在上面行走,滑下去被烧死。

「申し訳ない。この商容、粉骨砕身したが、ついに国恩に報いることは出来なかった。梅伯大夫は、近々、なにか知らないが空恐ろしい刑具で責め殺される。無辜の大臣が惨殺されるのを、この老骨はついに救えなかった。どうして惨殺の現場を目撃するに忍びようか。このままでは、間違いなく社稷は傾く。この老骨には、それを支える力はもはやない。幸いに、自分よりは政治に明るい比干殿下がおられる。ここは身を退き、殿下にお願いするのが、やはり道だと考えた。このままでは死んでも死にきれない。また会う日は、きっとある。死を懼れて逃げるのではない。身を退いても、死すべきときには死ぬつもりだ。今日は遠路のお見送りを、まことに忝けない」と商容は、用意された盃を挙げる。去るに当たって、商容には悔いが一つだけあった。彼が比干を「政治に明るい」と言ったのは、東宮を立てる前に、比干から釘を刺されたことを想い出したからである。だから本来の王位継承者微子啓には、精神的な借りがあった。この心やさしい王子が、もし紂王にかわって王位を継承していたら、と商容の心は痛む。

“列位殿下,诸位先生,对不起。商容就算是粉身碎骨,最终也还是难报国恩。梅伯大夫很快就要被某种未知的可怕刑具折磨致死了。无辜的大臣将惨遭屠戮,可我这把老骨头却没能将他救下。你们想想,我又怎能忍心去目睹那惨杀的现场啊?这样下来,社稷绝对会倾覆。我这把老骨头,已经无力再支撑下去了。幸运的是,比干殿下比我更为通晓政治。因此,我想离开朝歌,退位让贤,将宰相之位拜托给殿下。或许这是个不错的解决办法吧。不然的话,再这样下去,我会生不如死的。各位,总有一天,我们会再见面的。我不是贪生怕死的人。就算功成身退,我也会在必要之时牺牲自己的性命。今日大家能来饯行,商容实在是不胜感激。”说罢,商容举起准备好的酒杯,将送别酒一饮而尽。在离开时,商容只有一个遗憾。他之所以说比干“通晓政治”,是因为他回忆起了自己在立东宫之前被比干警告的情景。因此,他对原来的王位继承人微子启有些精神上的亏欠。这个心地善良的王子,要是能代替纣王继承王位的话,那该多好啊!一想到这里,商容的心就变得无比痛苦起来。

商容は一刻も早く長亭を離れたく、しかも離れたくなかった。が思い切って馬にまたがる。そして一度も振り返らずに、埃を立てて駈け去った。

商容想尽快离开长亭,可大家却又舍不得让他离开。他狠了狠心,毅然地跨上了马。伴随着尘土飞扬,商容头也不回地疾驰而去了。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(14)

炮烙之刑被认为是千古酷刑之最

それから、ほぼひと月が経つ。ある日突然に、九間殿の前に二十本を数える銅柱の林が出現した。高さ二丈、周囲は八尺。それぞれに三つの穴が開けられている。なにするものぞ、と朝臣たちは首を捻った。

转眼间,一个月就快要过去了。有一天,二十几根铜柱突然林立在九间殿之前。铜柱高达二丈,周长约有八尺。每根铜柱上都分别开有上、中、下三个洞。陛下到底要做什么?朝臣们苦思冥想,不得其解。

翌朝、久かた振りに紂王が出駕登殿する。その林の中の銅柱が一本、真っ赤に焼き上げられていた。なるほど、三つの穴は火口だったのである。火口の中に詰められた炭の山が、風に煽られて、勢いよく燃えさかっていた。銅柱の中は空洞になっている。焰が立ち昇っていた。

次日清晨,久未现身的纣王终于出驾登殿了。那片林中的一根铜柱被烧得通红通红。原来,那三个洞都是火口。火口内塞满了木炭。在风的吹动下,山一般的木炭熊熊燃烧着。铜柱内空空如也。火焰很快就升了起来。

「梅伯を引き出して参れ!」

“将梅伯拉出来!”

朝賀がすむと、朝廷そっちのけに、紂王は左右にそう命じた。前庭に現われた梅伯は、平伏せずに突っ立っている。しかし紂王は、にやにやしながら、それを咎めなかった。

朝贺结束后,纣王将朝廷放在一旁,对左右下达了命令。梅伯在前庭现身后,并没有向他下跪,而是直接站在那里。不过,纣王却没有责怪他,反而还高兴地笑了起来。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(15)

梅伯之死

「匹夫(愚か者め)!あれを見よ」と紂王は、陰険な笑いを浮かべて銅柱を指差す。梅伯は振り向きもせず、表情も変えなかった。

“匹夫(蠢货)!看那边!”纣王一脸阴险的笑容,指着那些铜柱道。梅伯面不改色,看都没有看他一眼。

「炮烙、というのじゃ。よくも朕を指差して駡りおった。これからお前を炮烙する。皆の者もよく見ておけ。今後、朕を欺いたり侮ったり、妖言を並べ立てたりした者を、処刑するための刑具だ」

“这就是炮烙。你之前竟敢指着朕破口大骂。我现在就将你炮烙了。大家也好好看看。今后,若再有欺侮君上、散布妖言的人,都会死在这件刑具之下!”

「昏君!この梅伯は、そのようなバカげた刑具を怖いとは決して思わない。だがこれでも吾輩は上大夫でござるぞ。刑を大夫に及ぼさず、は成湯以来の掟だ。たとえ、いかなる罪を犯そうと、かかる処刑は理不尽であろう。この色気違いの昏君めが、この梅伯と一緒に、手前の天下を焼き捨てようとしていることに、気がつかないのか」

“昏君!这种荒唐的刑具,我梅伯是绝不会怕的。但即便如此,我也还是个上大夫。刑不及大夫,是成汤以来的规矩。就算我犯了什么罪,也不能用如此不讲理的方式来处刑吧?你这个荒淫的昏君,难道要将自己的天下和梅伯一起彻底烧掉吗?”

傲然と罵倒されて、紂王の顔から卑らしいニタニタ笑いが消える。

傲然的梅伯将纣王骂得狗血淋头。刹那间,纣王脸上那卑鄙无耻的笑容消失了。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(16)

剧版的梅伯之死

「ただちに炮烙せよ」と命じた。四人の獄吏が現われる。梅伯は衆人環視の前で、丸裸にされた。両手両脚を、それぞれ長い銅線の一方の端で縛りつけられる。その片方の端を、四人の獄吏がそれぞれ握ると、二人ずつ組になって、前方斜め左右に展開した。合図とともに、四人は梅伯を、真っ赤に焼けた銅柱に引き寄せる。梅伯は銅柱に抱きついた形になった。じゅっと鈍い音を立てて、白い煙が噴き上がる。鼻の曲がるような悪臭が、一面にたちこめた。

“马上炮!”纣王命令道。四个狱吏出现了。在众目睽睽下,梅伯被剥光了衣服。双手双脚分别被四条长长的铜索绑住。铜索的一端缚住了梅伯,另一端被狱吏抓在手里。四个狱吏分别握住四条铜索。两人一组,分左右两边向斜前方展开。号令发出后,四人将梅伯拉到那根烧得通红的铜柱前。然而,梅伯却主动抱住了那根铜柱。伴随着一阵吱吱声,白烟不停地喷出。与此同时,空气中还弥漫着一股扑鼻的恶臭。

紂王は、おもむろに一同を見渡す。見込み通りに、口のきけるものはいなかった。そして、悠然と寿仙宮に引き揚げる。

纣王慢慢地环视了一圈。不出所料,没有一个人敢开口说话。然后,他悠然自得地回到了寿仙宫。

「炮烙の首尾は?」と妲妃が訊く。

“炮烙的情况怎样?”妲妃问道。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(17)

被迷惑的纣王

「上々だった。さすがは美人の名案。朝臣たちは口をとざして舌を結び、ついに諫言するものは一人もなかったぞ」

“真了不起!不愧是美人的好主意!朝臣们个个都口结舌。终于没人敢向朕提出谏言了。”

「それは結構でございました。治国の宝器としてご活用下さい」

“那太好了!请陛下日后活用这件治国宝器!”

というわけで、治国の宝器の出現を祝う宴が始まる。笙簧、簫管が奏鳴されて、どんちゃん騒ぎとなった。それが延々と、夜を徹して続く。たまたま明け方に、風が向きを変えて、その音を中宮に運んだ。

就这样,庆祝治国宝器出现的宴会开始了。笙簧杂奏,箫管齐鸣,引起了一阵又一阵的骚动。百般作乐,无限欢娱,徹夜不息。黎明时分,风偶然地改变了方向,将骚动声传到了中宫。

「いまどき、なんの騒ぎですか?」と中宮の皇后、姜貴妃が侍女にたずねる。

“怎么现在还有这般骚动?”中宫皇后姜贵妃向侍女问道。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(18)

商代没有姜王后,周代才有,但姜王后有其历史原型,即纣王的妃子,九侯之女

「寿仙宮で、陛下と蘇美人が宴を張っておられます。なんでも昨日、梅大夫を炮烙したお祝いの宴、とうけたまわりました」

“陛下正在寿仙宫和苏美人举行宴会。这是为庆祝陛下于昨日炮烙梅大夫而办的喜宴。”

「あの賤人(あばずれ)めが。聖聡を惑わし、非道をそそのかすにも程がある。陛下も陛下だ。放ってはおけない」と御輦(貴人の車)を用意させると、姜皇后は寿仙宮に乗りつけた。それと聞いて、紂王は妲妃を迎えに出す。そして自分の右側に皇后の席を用意させると、入ってきた姜貴妃に座をすすめた。皇后の前では、美人は座につけず、立っていなければならない。紂王はまず、皇后に一献差しあげて、敬意を表わす。

“那个贱人(女流氓)!蛊惑圣聪,教唆不道,也得有条底线啊!无论如何,陛下也还是陛下,我不能置之不理!”姜皇后让人备好御辇(贵人之车),直接往寿仙宫行去。听到消息后,纣王让妲妃出迎。然后,他将皇后的席位安排在自己的右侧,并在姜贵妃进来时给她赐座。在皇后面前,美人不能坐着,必须站着。纣王先向皇后敬上一杯酒,以表达自己对她的敬意。

「よいところへ来られた。妲妃の舞いを観賞されるがよい」と妲妃に舞いを所望した。侍女の鯀捐が叩く巧みな檀板(拍子を取る楽器)のリズムに乗って、妲妃はしぶしぶ舞い出す。それでも、さすがに、その姿は嶺の上で雲が風に戱れ、柳の枝が池の水に揺れるように、情緒纏綿として、美しい。

“你来得正好。快来观赏下妲妃的舞。”纣王要妲妃献上一段舞蹈。侍女鲧捐熟练地敲响檀板(一种打拍子的乐器)。伴随着檀板的节奏,妲妃勉勉强强地跳起舞来。尽管如此,正如纣王所期待的那样,妲妃的身姿好似在云岭上嬉戏的清风,又如摇过池水的柳枝,情意缠绵,美不胜收。

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(19)

姜王后的很多事绩其实源自九侯之女和周幽王的王后姜氏融合

しかし皇后は、目を鼻に、鼻を胸に向けたまま、舞いには見向きもしなかった。それに気づいて紂王が、猫撫で声で言う。

然而,皇后却一直眼观鼻,鼻观心,看都没看那舞蹈一眼。纣王注意到了这一点,柔声说道:

「御妻よ、光陰は瞬息にして、歳月は流れ去る。楽しい場面は、そうざらにはない。なぜ楽しもうとはなさらないのだ?妲妃の舞いは、まさに天上の奇観というべく、この世では滅多に見られない“真実の美”とはまさにかようなものである。御妻に喜色がないのは殘念だ」

“御妻啊,光阴瞬息,岁月如流。这般欢乐的场面可不常有。为何不尽情享受呢?妲妃的舞,堪称天上奇观,可谓是世间难得一见的‘真实之美’。御妻为何却毫无喜色?这真让朕感到遗憾啊。”

封神演义全200回(日本安能务版封神演义)(20)

妲已之舞

「妲妃の舞いが、それほどのものだとは思いません」

“我不认为妲妃的舞有那么好。”

「いやいや、その舞いを宝といわずして、他に何の宝があろう」と紂王は言ったが、姜貴妃は立ち上がる。そして膝をついて言った。

“不不!如果她的舞不是宝物的话,又有什么东西能称为宝物呢?”纣王道。姜贵妃站起身来,然后跪而言道:

「妾が聞き及ぶところでは、宝は色々あると申します。天の宝は日月星辰、地の宝は五穀百果、国の宝は忠臣良将、家の宝は良子賢孫で、天下を所有する者は、同時にこの四つの宝の所有者でなければなりません。ところが陛下は、酒色荒淫、徴歌選伎、奢侈をきわめ、欲をほしいままにし、讒を聴き、佞を信じて忠良を殘害し、義士を退けて元老を見すて、悪党を近づけて婦言に聞き入り、雌どりがトキを告げることを、宝だと思っておられます。それは、家を傾けて国を破り、天下を失う“宝”でございます。陛下、過ちを改めるに吝かであってはなりません。祖宗の徳を慕い修め、女色を遠ざけて、輔弼の臣を近づけ、宴遊に耽らず綱紀を立て、酒に沈湎することなく政事に勤め、おごり高ぶることなく徳を修め、もって天下太平を謳歌して下さいませ。忌憚を恐れずあえて申し上げましたのは、ひとえに陛下の改悟を願うからでございます」と姜貴妃は、言いたいだけビシリと言うと、寿仙宮を出て中宮に帰った。興ざめた紂王は、気分直しにともう一曲、妲妃に所望する。しかし妲妃はすねた。

“妾听说,在这个世界上,有各种各样的宝物。天有宝,日月星辰也;地有宝,五谷百果也;国有宝,忠臣良将也;家有宝,良子贤孙也。拥有天下之人,必须同时是这四宝的所有者。然而,陛下却荒淫酒色,征歌选伎,穷奢极欲,听谗信佞,残害忠良,斥退义士,播弃元老,昵近恶党,惟以妇言是用。要知道,以牝鸡司晨为宝,必将倾家破国,失去天下。这样的“宝”您真的想要吗?妾愿陛下改过弗吝,聿修厥德,远女色,近辅臣,立纲肃纪,毋耽于宴游,毋沉湎于美酒,日勤政事,弗因修德而骄傲自满。庶几天下太平,百姓讴歌。妾不识忌讳,大胆妄言。望陛下痛改前愆。妾不胜幸甚!天下幸甚!”姜贵妃把想说的话都说了出来。然后,她离开寿仙宫,直接回到了中宫。纣王被姜贵妃扫了兴致,便想让妲妃再唱一曲,来调节下自己的心情。然而,妲妃却闷闷不乐。

「もう二度と舞う勇気などございません。姜貴妃は、妾の舞いを傾家喪国だと申されました。それに、陛下の恩寵を受けて、片時もお側を離れがたい妾を、聖聡を惑わし、仁政を乱したと責めておられます。どうやら妾は、髪を全て抜き取られても、なおその罪をつぐない切れそうにもありません」と妲妃は、さめざめと泣く。

“我再也没有勇气跳舞了。姜贵妃说妾的舞是倾家丧国之舞。要知道,妾身受陛下恩宠,片刻不敢暂离。如果姜贵妃指责妾蛊惑圣聪,扰乱仁政的话,妾就算拔光头发,也难以赎罪啊!”妲妃潸然泪下道。

「そんなことなど忘れ去るがよい。皇后だからと、一応、遠慮したら、ぬけぬけと、あらぬことを吐かしおった。そのうち機を見て、皇后を廃し、美人を中宮に入れてもよい。気分を直して舞うてくれ」と紂王は、半ば出まかせに、妲妃を皇后にしてもよい、と言った。しかし妲妃は紂王の言葉尻を摑まえて、仰々しく平伏する。

“那些事情,你还是尽快忘了吧。看在她是皇后的份上,我就稍微客气了些,可没想到,她尽说些不该说的话。过段时间,我找个机会,将皇后废掉。如此一来,美人就能入主中宫了。请你调整心情,重新给朕跳个舞吧。”纣王半开玩笑,说可以让妲妃做皇后。然而妲妃却抓住了纣王的话尾,夸张地跪在了地上。

「ありがたき幸せに存じます」と謝意を表した。言質を取った妲妃は喜色満面。にこやかに舞い始める。宴は夜明けも知らずに、延々と続いた。

“妾感到非常荣幸。”妲妃表达了谢意。得到诺言的妲妃喜色满面,欢快地跳起舞来。就这样,宴会一直持续到天亮才结束。


本头条号连载。如要转载,请先征求“玉面郎君”和我之同意。


日本安能务版封神演义 第一回 纣王女娲宫进香日本安能务版封神演义 第二回 女娲密命三妖日本安能务版封神演义,第三回 冀州侯谋叛起兵日本安能务版封神演义,第四回 姬昌解围献妲己日本安能务版封神演义,第五回 妲己妖氛乱后宫

惯例吐嘈两句,对安能务这里的翻译,没有太多指责的地方,很明显的一个特点是增加了妲已对纣王施展妖术的细节。而这可能更符合作者原意,而在中国的封神作品中,一般没有强调这点。

最新有版《封神演义》居然把杜元铣设计成为狼妖,这实在是中国影视创作者的小聪明。目的是什么?自然是为了洗白苏妲已,证明她的”不得已“。当然,洗白苏妲已也不是自今日始。历来很多人都对这个女子报以同情。就算是《封神演义》对于她的安排也未尝不是一种洗白。

然而这世上的大部份事都是”过犹不及“,我们在为这些”妖女“洗刷千年冤屈的时候,是否想过,有时候是不是做过头了?

这种恶果已经开始显现,这就是席卷全球的”黑命贵“。不考虑历史背景,不考虑人物的身分,单纯为了现在的政治正确而正确。其结果就是颠倒黑白。

正如那句老话:一个巴掌拍不响。能够成为亡国妖妃,也绝不可能是没有一点自身的原因的。作为被强抢入宫的妲已,是很可怜。但可怜不等于不可能做恶。虽然几千年前的事谁都说不清楚了。但是单纯为洗白而洗白,以至于把原来正面形象的人都说成恶人,是不是过了?

于是杜元铣心怀不良。比干心怀不良,微子启心怀不良......只有纣王、妲已是白莲花,何等可笑。任何东西都应该有底线的。事实上考古也只是证明了商周之际应该有更丰富的故事。而不是简单的好人坏人。而象现在居然一个个”证据确凿“的把好人说成坏人,把坏人说成好人,其实不过从一种脸谱转到另一种脸谱,何等可笑!

因为后世的裙带关系,所以纣王不敬亲属就是对的。因为妇好是女英雄,所以妲已让纣王言听计从就是社会进步。因为纣王不尊重祭祀,他就是改革家.....这些话其实无一不是拿出个大大的招牌先定性,再强行把纣王和妲已安上去。可居然很多人都信了这套。

当然我之前也信过。但当我在这社会上闯荡很多年后,才明白,差之毫厘,谬以千里。很多事,几十年后记载的和当时都不一样,何况几千年前的。单单凭想象就确定某人某事的好坏,是不是想当然了?

当然,小说与历史不同,历史永远比小说更复杂。有时人的大脑就只能接受简单的。但为什么我们非得接受”美女是好人“这种简单,不能接受”坏人就是坏人“这种简单?

希望看小说的时候我们能聪明一点。

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